『国語教科書再検討−日・韓・中比較』
(第4班:西田隆、佐原裕子、李恵利、楊愛茹、王涛)
私たちは、「国語教科書再検討」という題目だったが、グループに留学生がいるという特権を生かして、「教科書の国際比較から見た日本の国語教科書再検討」を行った。まず、日本、韓国、中国それぞれに分かれて教科書を読み、目標・構成・特徴を調べ、それぞれを比較した。そして、中国・韓国の教科書と比べてみて日本の教科書への提案を挙げてもらい、それを踏まえて日本の教科書の問題点を列挙してみた。
日本の教科書は、量が少ないだけでなく、内容にもおもしろさは欠けており、道徳と関連づけた内容が多いように感じた。戦争や小人労働者、在日朝鮮人など、現在でも問題になっているものや忘れてはならない内容などがメインになっており、随筆やエッセイのような楽しい内容、また読んでいて思考力が養える内容が乏しいように思った。日本の国語の目標は、思考力・想像力を養うという点であるが、これは文章を読んで養うのではなく、新聞をグループで作成するなどカタチにして表現する傾向がある。
中国の教科書は、文語文や歴史に重点がおかれている。これは、今の中国の教科書の問題でもあるので今も検討されているが、古典比率が33.3%と教育委員会で定められている点に驚いた。それゆえ、日々の生活に実用性のある国語能力の欠如が目立つと考えられる。目標に向けて、歴史を読む力と平行に自己表現力を養っている。
韓国の教科書は、この3カ国の中で最も特徴があった。内容で言えば、辞書を使って文章を読む単元があるのには驚いた。また、章ごとに生徒に身につけてほしい力が異なり文章もしっかりとしている。さらに、章を始める前に必ず章の目的を教え、文章を読み、章の内容に対する考えを深め、自分の意見をいうといったサイクルがきっちりしており、とてもまとまった教科書である。文章を生徒に読ませ、それぞれの文章に対しての意見を求め、自分の考えをもてるという徹底さが素晴らしい。
まとめとして、日本の教科書は比較してみてまだまだ足りない、劣っている部分は多いと感じた。内容の選択、量、授業構成などももっと改善していくべきではないだろうか。確かに、戦争や小人労働者を忘れてはいけないが、それ以前に国語を好きになってもらうことのほうが優先ではないか。エッセイや小説など、読んでいて楽しさがあり、頭の中で情景が創造できるような文章をもっと増やすべきではないだろうか。また、新聞などを作り表現力を育てるだけでなく、もっと生徒に考えさせて、自分の意見を声にして言える表現力を養うのも大事ではないだろうか。今回の調査を通して、私たちは日本の教科書には他国に勝るものもあれば、劣るものもあると感じた。日本の教科書を見直す前に、国語嫌いの生徒を減らすための調査なりをして、それに沿った教科書をつくるべきだと思う。
資料:日本 『新しい国語』 東京書籍
韓国 『국 어2-1 생활국어2-1』
고려대학교/한국교원대학교 국정도서편찬위원회
中国 『語文』 人民教育出版社